温度履歴の記録計は、大きく分けると二つの種類があります。
一つはアナログ式、もう一つはデジタル式です。どちらも、一定の期間の間、その場所の温度履歴を記録していくということは共通です。アナログ式の場合は、見た目も非常に分かりやすいものです。例えば1日に1回などというとてもゆっくりしたペースでドラムに巻きつけられた紙が回転するとともに、温度計につながった記録ペンがそこにその時点の温度をペンで書いていくといったものです。
後でみて、何時には何度であったのかということがその記録紙を見れば分かります。もう一つの方式はデジタル式です。こちらは記録ペンで紙に書いていくというような方式ではなく、その時点時点の温度をメモリーに記録していく方式ということで、分かりやすさという点ではアナログ式に劣るかもしれませんが、一般的にはアナログ式に比べるとメモリー量が多いですから、それだけ長期間にわたって記録することができます。
なお、アナログ式の場合は原理的にみて温度履歴は連続的に記録されることになりますが、デジタル式の場合はそうではありません。デジタル式の場合は予め記録する間隔を指定することになっているものが多いです。例えば1分に1回記録するとか、1時間に1回の記録でよいなどというようにです。もちろん、記録間隔を細かくするとそれだけ多くのメモリーを消費することになります。一方で記録間隔を粗くしてしまうと、ごく短時間だけ起こった温度変化を捉えきれなくなります。
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